今年も、利根町3年に1度の熱い「布川臨時大祭」が明日から開催される。
3日間のおおよその内容は
2005年時の取材を参考まで。
さて、今回の大当番は、「上柳宿」地区である。
上柳宿集会場前に、天下泰平などを祈願して「掛行燈」がすでに立てられている。
今回も、日本画家の中村寿生氏のデザイン。
行燈の右下に、小さな解説を見つけた。
このなかで「水神さん
ぼ龍」とあるが、この龍の正体がどうも分からない。
ブログ後半で幟旗の写真をお借りした所属会の白井さんにも聞かれたが、
まったく初耳の言葉。中村寿生氏も所属会員なのだが、
現在たいへんご多忙なのでメールしても返事がないようだ。
本人に聞いてみるのがいちばんなのでいつかは分かるだろう。
→ 水神さん
と龍、単純な誤植と判明。「さんぼ龍」という言葉はありません。
さて、大当番上柳宿集会場の掛行燈の背後に幟旗を見つけた。
「鎮守御祭禮」上柳宿氏子一同、とある。
同様の幟が、大祭関連の6地区周辺の各所に立っている。
その中には、利根町の偉大な書家、
杉野東山や
由緒ある先人たちの揮毫によるものが数多く残っている。
中には篆書体の文字で、解読が難解なものもある。
以下、すべてではないが、いくつか紹介する。
上は、「布川大明神」、前回大当番だった下柳宿氏子中のもの。
同じ下柳宿のもので、以下が杉野東山揮毫の難解な幟旗である。
「天保十四稔癸卯六月既望」からして難解。
ちなみに稔=年、既望とは陰暦十六日の夜のことをいう。
すでに望(もち)(満月=十五日)を過ぎた、という意味。
中央は「奉献」以下が現在解読中。最後は「幟凧」だろうか。
→「幟凧」ではなく「道風」と読むらしい。難解!
下部に三行の漢文があり、これも難解。
「長く万民の徳沢を掌り、普く千□の盈豊をうるおす」
□が難読→「福」と判明。
「七三翁 法眼 杉野東山 篆」と落款もある。
「奉納鎮守御祭禮」とあり、中宿・上柳宿合同のもので
布川不動尊に立っている。
新町・馬場地区の「鎮守御祭禮」。海老原雪齋拝書とある。
これが布川神社横馬場集会場の幟だが、逆向きでうまく撮れなかった。
以下2点は、白井清司氏による2005年時撮影写真をお借りした。
「七十八歳 法眼 杉野東山 謹篆」とあり、弘化4年(1848)のもの。
これは「浜宿」集会場前に立てられるもののようだ。
以下は白井家の前に立つことになっている幟と聞いている。
「天保十五年六月既望」「齢七十四 東山篆」
「奉献鎮守御祭禮」香取源右衛門とある。
昨日・本日ともに強風だったので掲揚されないものもあった。
明日からの本番では、ほかにも数ヵ所、立てられる予定。